日本看護協会は、看護師の労働環境を改善するために「夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」を作りました。これは、日本看護協会の倫理綱領に基づいて、質の高い看護を行うために、看護師の健康を維持することが必要であるということを示したものです。
ただ、法律ではないので、強制されているものではありません。参考に覚えておくと、勤務希望の病院の雇用態勢を見分けるポイントになるかもしれません。
基準としてあげられているのは、勤務の時間間隔や拘束時間、夜勤の回数や休憩時間などに関する項目です。
勤務と勤務の間は11時間以上あける、病院内に拘束される時間は13時間以内といった項目もあります。これは、13時間までなら連続勤務しても良いという意味ではなく、2交代制の場合などに、長時間労働になってしまった場合の上限の時間が13時間という意味です。
また、連続夜勤は2回まで、連続勤務は5日間以内までとされています。もちろん本来は連続勤務はない方が望ましいです。
仮眠は分けるのではなく十分に仮眠できるように連続した時間を設定することや、夜勤語の休息は1回の夜勤後に24時間、2回連続の夜勤の場合は48時間を確保するのが良いとされています。また、1ヶ月に1回は土日の前後に夜勤のない休日を作る、早出の始業時刻は7時より前は避けるといった細かな基準も設けられています。
このように、看護師の労働実態を踏まえて法律では決まっていない詳細な基準が決められたことで、看護師の労働環境は日々改善に向かっているようです。